老人ホームで演奏

ココローネでやってきました。
ホームはこれで2回目。この前のところから紹介された新しい場所でした。
ホームの演奏で思うことは、音楽って相手に伝えてなんぼのものだなってこと。
いくら良い演奏しても、相手が興味を持って聞いてくれなければ無意味。
逆に少々間違えても、観客と通じるものがあれば成功なんだなってこと。選曲ってすごい大切。
自分が弾きたい曲を弾いてるだけじゃダメなんだな。
音楽って演奏者と聴く人の共同作業だから。
ホームの人達の青春時代、働き盛りの時代にラジオやテレビで流れていた歌は、メロディーとともにみんなの思い出を呼び覚ます。きっといろんな事を思い出してくださったと思います。
みんなで歌うコーナーでは本当に大きな声で歌ってくださいました。
終わった後も残ってる人達がいろいろ話しかけてきました。
「ピアノの調律が狂ってて本当にごめんなさいね。」(実際ひどい状態だったので、ほぼ持ち込みのキーボードで演奏した)
と、音楽に詳しい方が話しかけてこられたり、今日の曲についていろいろお話されるヒトがいたり、本当に熱心に聴いてくださったみたいでした。
印象に残ったのが、機材を片付けてると、きれいにお化粧されたおばあさんが、にこにことやってきて、「今日は本当にいい演奏をありがとうございました。皆様良いお年をお迎え下さい。」と深々と頭を下げられた事。
言ってることはちぐはぐだけど、何か日常と違う華やかな気分になられたのだと思います。私はその一言がとっても嬉しかったです。
職員も、生のオカリナ演奏を初めての方達で、パワフルな音色にびっくりしてたみたいです。
とことこさんのオカリナは「オカリナ」というイメージとは違うゴージャスな音色で、豊かな音楽。
一瞬で空気の色が変わり、老人達が食いつくのがわかる。
すごいなあ。
オカリナは吹くだけなら簡単だから吹いてみたいけど、
でもシンプルな楽器ほど技量が必要だってこと、痛いほど知ってるんだよ。