セビリア

今日はティアラ江東のステージで、ポンセのプレリュードと、アルベニスのセビリアを演奏してきます。
セビリアは大好きな曲で、実力もかえりみず弾き始めました。
大きなステージで演奏するのは、初めてです。

この曲を私が初めて聞いたのは、中学生の時。
親戚のおじちゃんにギターをもらったので、参考にしようとレコード屋に行って、勧められたLPがセゴビアの2枚組だった。
バロックからはじまり、すごくたくさんの曲が入ったLPで、最後の方は、いわゆるギターのスペインもの、そのなかでも一番最後の曲がセビリアだったのです。

どこにも習いに行ってなくて、コードくらいしか弾けないこのギターと言う楽器でこんな音楽が出来るのが不思議でたまらず、さっそく楽譜を買って弾こうとして見たけど、最初の1小節から歯が立ちませんでした。
そんな思い出の曲。

中学校は、親友が行くというので、くっついて受験した私立で、たまたま受かってしまった。
自分は、予習復習の習慣はなかったけど、なぜか小学校ではお勉強が出来ると思ってました。
ところが、広く県内から選抜されて入った中学なので、一学期に風邪をひいて1週間休んでるうちに勉強が全然わからなくなって一気に順位が最下位におちてしまった。
「いい学校に受かって偉いね~」と外からは褒められ、その実、勉強は全然わからない劣等生。
激しいギャップでストレス満載の中学生活のスタートでした。
そんなときに、趣味で逃げてたギターでも全然歯が立たない曲があるということが、余計悔しくて、悲しくて。。
ちょっと弾いては、「出来ない出来ない!!!!!!!」とギターに当たり散らしてはセゴビアのレコードを聞くという毎日でした。
セビリアは、そびえる山の頂上のように見えた。

そんな山に登ってみようと思ったのは、眺めてるだけじゃ価値がないと、、還暦前にして思ったからです。
1年前に練習を始めました。
なんとか通るようになってきた頃に、ガジャルド・デル・レイのマスタークラスをセビリアで受けて、公開レッスンでコテンパンにやっつけられてしまい、泣きそうになった経験もしました。(身の程知らずだったようです)

この曲は本来はピアノ曲ですが、オーケストラアレンジを聞くと、作曲者アルベニスは、確実にオケの響きを想定してると思う。

田部井先生のセビリアも絶品。