【ギタぽんが出来るまで】22 特許のための補助金

2016年春。
特許を目指すというのは、取れても取れなくてもかなりお金のかかる作業。60~70万は必要と言われた。
ギター買うのだって、バイトして溜めて買ったのに。。そんな余裕はないよ。

ちょうど旦那さんが定年退職して収入ゼロになった時だったので、弁理士会の補助金がとれるかもと言われる。
補助金で弁理士費用と特許の登録料は賄えるらしい。それなら補助金をもらおう!
弁理士会の補助金の申請書類は自分の言葉で書いてくださいと言われ、全部自力で作る。
フルカラーのイラスト入りのわかりやすいもの。
思いのたけを書いたらなんだか感動的なレポートが完成した。内心自信作!(笑)
ワクワクしながら申請書を送付する。

しかし、送った後に見落としを発見。
同居しているバイト暮らしの娘の収入を忘れていた事に気づく。
合算すると、補助金の資格からはずれるじゃないですか。。
仕方なく、泣く泣く取り下げる。

こんなに苦労して書いたレポート、このまま無駄にするのもしのびない。
実用新案にでもしようか、でも実用新案ってほとんど飾りほどの効力しかないものだしなあ。と決めかねてテンションが下がる。

 

11月末、引っ越して娘と所帯が別れ、補助金対象内にはいってしまったので、再度補助金を申請。
前回のを郵送するだけなので、簡単な作業。
1か月後の12月クリスマス後くらいだったか、ギター弾きならみんな知ってる佐藤弘和先生のお通夜から帰った日に、補助金の採用合格の通知が届いていた。すごく悲しい事とすごく嬉しい事が1日のうちに訪れた日だった。こんなに感情が動いた日はなかった。佐藤先生が背中を押してくれたような気がした。

補助金出るならお金の心配なく特許を目指そうと思い、特許取得チャレンジ決定。
アイデアさえ良くて、弁理士会の審査に通れば、貧乏人でも特許への道はあるんだ!そんな事を知った。

2016年は特許準備の年だった。

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