【ギタぽんが出来るまで】28 途方に暮れる

特許とれたし、もうギタポンのことは秘密にする必要はない。
むしろ宣伝しなくっちゃと思って、いろんな人に話しまくった。

様々な人から意見をもらった。

・ギターは難しそう、もっただけで指が攣りそう。ウクレレくらいだったらひいてみたいかも。そうだ、ウクレレ用にしなよ。(実際そういう理屈でウクレレは売れている)

・クラシックギターなんて絶滅危惧種だよ。アコギでもエレキでも使える?(手作り品では無理だった。カポタストだってクラギ用とアコギ用は違うのに、どんなギターでもって可能だろうか?汎用性ってどうやって持たせればいいんだろう?。)

・もっとデザインが可愛くないと売れないよ。キャラクターを作るとイイよ。猫の形にしたらどう?(可愛くしたら中高年男性は客から外れるのでそれはできないなあ。でも普通の人は可愛いものがすきっていうのはわかる。。万人向けのデザインってどんなだろう?)

・テレビに出てるような有名な人にギタぽんで何か弾いてもらったら売れるよ(たしかにマスコミは強い。でも、いったいどうやってアプローチしたらいいのよ。それにいきなり有名になって注文来ても、手作りなので10個単位でしか作れないよ)

・そんなプラスティックのおもちゃみたいなもの、もっと安くしないと売れないよ。200円くらだったら売れるかもね。中国で作ったら安いよ(コンマミリ以下で調整必要なものなので、コミュニケーションの取れない外国の工場使うのは無理だよ。それに、資金力ないから金型で試行錯誤できないの。高いけど日本で作るしかないよ。)

・わたしはギター弾くならそんな物つかって楽をしたいとはおもわない。もっと左手で難しい事がしたい。難しい方がカッコいい(そういう人は普通にギターに取り組んでください)

言いたい事いってくれるわねえ。。

ギタぽんで大儲けしようとはおもってないけど、商品を作る以上売れなきゃ意味がない。
売れるためには世間の意見を反映させようと考えたけど、考えれば考えるほどギタぽんの姿がどんどん見えなくなる。
そもそも中高年初心者および挫折者をターゲットに想定してたけど、色んな人から子どもがいいよとか、若者に売るべきだとか言われて、ターゲット層自体も見えなくなって来た。

マーケティングとか、営業とか、やったことないし、やれる気もしないよ。
それでも、不本意ながら他人の意見をとりいれてギタぽんのデザインを描きまくるが、
方向性が自分の中で決まってないので、デザインも機能も決まらない。(あたりまえ)
何も決まらない以上工場に頼むなんて不可能。

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